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アイドルシリーズ 1

アイスドールは恋愛禁止

著者/ 伊勢原ささら

イラスト/ ロッキー

タグ: アイドル キラキラ 初恋 天然 男前 黒髪 エッチふつう 業界

「俺といるときは月夜のままでいいよ」。トップアイドルのルナは、クールさが売りの氷の王子。しかし本来温厚な性格の工藤月夜はギャップに悩んでいた。そんな時に出会った、毎回握手会に来ていた大学生の近江大輔。彼は、月夜の素顔も含めてファンだと言う。パパラッチを避けながら重ねる逢瀬。バレればクビの危険な恋。ソロデビューを控えた大事な時期なのに大輔に惹かれていく月夜に、事務所の絶対ルール「恋愛禁止」が立ちふさがる!


 急に抱き締められて、息が止まるほどびっくりする。激しく求めるように唇を奪われ、竦んだ体を両手でくまなく探られる。
「信じられない……本物の月夜だ。全部、俺にくれるのか? 本当にいいのか?」
 逃げることを許されず瞳を合わせられ、ありったけの切なさを注がれる。深い愛情が瞳から伝わって、月夜の不安を消していってくれる。
「うん」
 深く頷き目を閉じた。
「月夜……月夜、好きだよ」
 熱い囁きを注ぎながら、近江は縮こまっていた月夜の体を開いていく。首筋から胸元にかけて口付けを散らしていく近江の唇が、胸の先にたどりつき軽く吸い上げた。月夜の体は自然に跳ね上がる。そんなところを弄られるとは思わなかったので、ふいをつかれたというだけではない。甘くてくすぐったいような感じが体全体を包んでいき、月夜はうろたえる。
「や……大輔、そこ、なんか変だから……っ」
「可愛い……もっと触らせてくれ。嫌じゃ、ないだろう?」
 嫌ではない。正直に言うと、むしろ気持ちいい。全身が綿アメになったみたいにフワフワして近江に絡みつき、もっともっととねだっているみたいだ。
「ぁ……大輔……っ」
 唇と指で交互に両方の胸先を可愛がられ、恥ずかしいくらい濡れた声が出てしまう。中心はさっきからジンジン疼いていて、密着した近江の硬いものとぶつかると羞恥で消え入りたくなるほどなのに、さらに昂ぶってきてしまう。
 遊び相手もいないどころか毎日仕事に追いまくられて、自分ですることもほとんどなかった月夜が、好きな人にこんなふうに求められ触れられると、自分でも制御できないほど熱くなってきてしまうのだ。恋愛のエネルギーというのは想像以上にすごい。
 さんざん胸を可愛がった指が、脇腹を伝って下りていく。いったん脚まで下りた指がまた上がり、中心で震えている花芯へたどりつきそっと握ってきた。ときめきの速度がクライマックスまで高まり、月夜は恥じらって身をよじる。
「月夜……こっちも、感じてくれてるんだな」
「っ……」
 嬉しそうな囁きと共にゆるゆると擦られただけで先端から蜜が零れるのがわかってしまい、恥ずかしさと気持ちよさで涙が滲んでくる。
「あっ、あっ……大輔、だめ……」
「嘘みたいだ。俺が触って月夜が感じてくれてるなんて……」
 もうこれ以上はやめて、と言葉にすることもできず、愛する人の指で与えられる刺激に初心な月夜はただ翻弄されてしまう。さっきの愛撫ですっかり紅く硬くなった胸の花びらをきつく吸い上げられながら、中心を扱く速度を速められて、我慢できずに昇りつめてしまった。
「っ……」
 キュッと唇を噛んではしたない声を出すことだけはなんとか堪えたが、深すぎる快感が波みたいに押し寄せて、近江の手に欲望を放ってしまう。
「月夜、唇噛むな。声、出していいぞ」
 噛み締めた唇にそっとキスされて、月夜は喉の奥に溜めていた甘い声をそっと漏らした。
 大切に抱き締められ宥めるように背を撫でられ余韻に浸りながら、脚に当たっている近江自身が気になって仕方ない。
「大輔……ごめん、俺だけ、先に……」
 近江は目を細めクスリと笑った。
「おまえが気持ちいいのが、俺は一番嬉しい」
 胸がトクンと鳴った。誰よりも自分を大切にしてくれるこの恋人と、もっと近くなりたいと思った。
「大輔……」
 大事そうに月夜を撫でるだけでなかなか先に進もうとしない近江に、思い切って声をかける。
「ん?」
「もっと……して」
 なんと言っていいのかわからず、おかしな言い方になってしまい頬が熱くなった。
「もう一度いきたいのか? ああ、何度でもしてやるよ」
「ち、違う。もっとちゃんと、大輔としたい」
 今度は意味が通じたようだ。近江の瞳が見開かれ、口元から微笑が消える。
 急に不安になった。
(もしかしたら大輔は、俺とそこまではしたくないのかも……)
「あ、もし、嫌なら……」
「馬鹿、嫌なわけないだろう。ただ、俺には月夜は、綺麗過ぎて……」
 困惑したように首を振る近江にぴたりとくっついていた体を少し離されて、月夜は悲しい気持ちになる。
「あまりにも手の届かないところにいたから、おまえのことまだ少し天上人みたいに感じてて……今もためらってるんだ。俺が抱きたいままに抱いちまっていいのかって」
 こんなに近くなったのに、恋人だと言ってくれたのに、まだ壁は壊せないのだろうか。
(そんなの、嫌だ)
 だったら、月夜が勇気を出した意味がなくなる。世界中のどこにでもいる普通の恋人達のように、近江と体を繋げたい。
「俺もう、大輔の恋人だよね? だったら、してほしい」

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