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極道系ダーリン シリーズ 1

エリートヤクザは泳ぎが苦手

著者/ 長野詩

イラスト/ サンバ前川

タグ: ほのぼの 子連れ 極道 体育会 男前 美丈夫 エッチふつう ヤクザ 住み込み

依頼主はまさかヤクザ!? 二十日間の住み込みで水泳コーチのバイトを始めた快斗。個人投資家を名乗り豪邸で暮らす伊勢谷は引き締まった筋肉質でかなりの美丈夫。泳げないなんてウソじゃないの? しかしシャワー室で見た伊勢谷の背中には不動明王の刺青が…。


 どちらからともなく、二人は指を絡め合った。つい先刻指を褒められた事を思い出し、快斗は密かに頬を熱くする。
 伊勢谷がベッドサイドの灯りを消した。
「なんか、照れる……それに」
「それに?」
「君は自然の光の方が、似合うように思う」
 二人でプールの窓から夕焼けを見つめた時の事を言っているのかもしれない。快斗の癖のない髪や滑らかな肌は、夕日に映えていたのだろうか。
 それとも平泳ぎの手本として泳いで見せた時の事を思い出しているのだろうか? あの時伊勢谷は快斗を『水の支配者』『水の妖精』と大絶賛した。
 タイプの違う褒め言葉を立て続けに受け、快斗は面食らったのだったが……今にして思えば、伊勢谷も混乱していたのかもしれない。
 期待してない、する余地もない体育大の学生に見惚れてしまった自分を持て余してしまって、似合わない褒め言葉を繰り出していたのではないか? とも思えるのだ。
 今は月明かりのみが、窓辺を照らしている。
「伊勢谷さん、ドキドキしてますね」
 快斗は間が持たず、どうしていいかわからないまま、なぜか伊勢谷の胸に手を当て、心音を確認してしまった。
「俺の胸なんか触って何がおもしろいんだ? ……しかし、君に会って久しぶりに笑いが多い毎日を送っている」
「笑い、だけですか」
 伊勢谷の唇が、快斗のそれに重なった。
「一緒に無心になって運動してるからかな? 生きてる、って感じがするんだ」
 シャツのボタンを外す伊勢谷の指を、快斗はじっと見ていた。
 やや骨ばってはいるものの、長くしなやかなその指が震えていた。
――緊張してるの、俺だけじゃない。伊勢谷さんはすごい過去持ちの大人だけど、初めて肌を合わせる相手には同じように緊張するんだ――
 安心した瞬間、伊勢谷の唇が首筋に押し当てられた。
「あっ……ん」
 快斗が漏らした喘ぎ声に煽られるように、シャツを解いた伊勢谷の指の動きは性急になった。
 快斗のなだらかな胸元を這い、感じるポイントを探り当てる。
「充血してる」
「うぅっ、あっ」
 指先で転がされ、快斗の乳首は固くしこった。
 むずがゆいような快感が、胸から遠く離れた股間にじわじわと伝わっていく。
 鎖骨を経由して、伊勢谷の唇は、快斗のもう片方の乳首に辿り着いていた。両方を器用に刺激され、快斗は枕の縁を掴んで身悶えてしまう。
「笑顔の爽やかなスポーツ青年が、こんな猥褻な顔をするなんて思わなかったよ」
「え、変な顔してました?」
「変じゃないよ、いい顔だ」
 伊勢谷の唇が言葉を伝えると、別の刺激が伝わってくるような気がして、快斗の体は熱を帯びた。
 ベルトを外して前をくつろげられた時の開放感を、快斗は恥じた。下腹で熱く怒張したそれは、どくどくと脈打っていた。
 伊勢谷の手によって、下着が引き下ろされ、外気をひやりと感じる。
――やばい……濡れてる――
 伊勢谷の丹念な愛撫のせいで、先端から雫が溢れていた。
 それを擦り込むように、ゆっくりと撫でられる。片手の甲で目を覆った快斗は、羞恥心と闘いながら、指の隙間からその行為を覗き見た。
「っあっ……あ」

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