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スウィート・レクチャー

著者/ 佐伯まお

イラスト/ 東城ひかる

タグ: あまあま 先生生徒 契約 やんちゃ 意地っ張り 童貞 エッチふつう 上流階級 調教

パトロンに売られる由宇は、その前に桑折が校長兼講師を務めるスクールに入るが…そこはエッチでの作法を教育する学校だった!? 厳重なセキュリティに脱走もできず、キスの仕方や口での奉仕、腰の使い方などを仕込まれて、由宇の淫らな身体が開花していく!?


「キスは初めて? 唇を塞がれている時は鼻で呼吸をしてもいいんだよ。あまり盛大に鼻息を荒げるのは興ざめだが」
「死ぬかと思った……っていうか、キスとかやめてくださ……や、やめ……っ」
 唇に施されていたキスが、耳元へと滑った。まだ呼吸が荒い由宇のほんのり桃色の耳たぶを、桑折の唇がかすめるように玩ぶ。
「私のフィニッシングスクールは、閨での立ち居振る舞い・礼儀を教える場となっている。こうして君の反応や習熟度を最初に測ってこそ、今後の教育方針が決まるというものだ。いいね?」
「い……いい、わけ……ない……っ」
 桑折に見抜かれた通り、初めてのキスだった。
 同性とはもちろん、異性ともしたことはない。他人の迷惑にならないように生きていくのが精一杯で、誰かに恋心を抱く余裕などなかった。
 閨とは聞き慣れない言葉だったが、きっと肉体的恋愛がらみのことに違いないと直感した。
「そんなことの反応を調べられてしまうなんて!」
「そんなこと、が向こう一年間、君の仕事になる」
 柔らかな絨毯の上に押し倒されながら、由宇は荒々しく頭を打ち振った。だがその首筋に這う桑折の唇は温かく、そして落ち着いていた。
「キスもしていない子じゃ、まだまだこのへんは未開発で当然だな……ではここは、どうだろう?」
 洗濯しすぎて薄くなってしまったTシャツ越しに、軽く乳首を撫でられた。びくん、と由宇の細腰が跳ねる。
「……んっ」
「……いいんだ?」
「いや……です」
 入浴時、自分で洗う時など、妙にくすぐったくて避けがちになっている部分だった。スポンジに泡を取って、ささっと軽くまぶしてすぐに洗い流すようにしている。
 その敏感な部分を、薄い布越しに擦られる。ゆっくりと円を描くように。
 暴れ出したくても、その細腰の上にしっかりと桑折がのしかかっている。両手首は一つにまとめられて頭の上で押さえつけられてしまった。
 桑折の右手指の愛撫を拒むことができず……由宇は意地で首を左右に振り続けた。
「やぁ……っ……や、です……」
「固くなってきたよ。色もチェックしようか」
サラリとTシャツをめくりあげられ、そこへの視線を感じる。
 同性に上半身を見られるぐらい、どうということはないはずなのに……集団の中で育った由宇はそれに慣れているはずなのに、羞恥心にいてもたってもいられなくなった。
 見られることには慣れている。でも見つめられることには慣れていない。
「み、見ないで……っ」
「綺麗な色だよ。色白な子はおおむね、ここも唇同様の明るい桃色と相場が決まっているが。触った感じも極上品だ」
 直接くすぐられる。
「あっ、あぁっ、やめてくださいってば!」
「触らないと弾力がわからない……ああ、艶が出てきた。柔らかい時はマットな感触なのに。敏感な証拠だね」
「艶なんか、知らない……っ」
 左右の乳首を交互に指先で転がされ、由宇は無意識のうちにのたうち回っていた。細い両脚をばたつかせて、なんとかしてこの不可解な――だが決して不愉快ではないくすぐったさから逃れようとしていた。
 耳にキスされた時もくすぐったかったけど、今のはもっと……いてもたってもいられない感じになる。これ以上したら、いけないって気がする!
 不愉快ではないのに、なぜ逃れたいのか。桑折が嬉しそうにその反応を観察しているからだ。値踏みしているかのように。
「こらこら、そんなに暴れるんじゃない」
「あ、あなたが触るからじゃないか!」
「おとなしく性感帯チェックをさせてもらえないかな、本当に……大事なことなんだよ?」
「そっちの都合なんて知ら、あ……あぁっ!」
 きゅうっと股間を握られた。
 痛めつけるようにきつくではなかった。もっとやんわりと慈しむように包み込まれた。そのままゆっくりと上下に、桑折の掌が動く。
「暴れながらも、しっかりここを膨らませていたんじゃないか。世話の焼ける子だ」
「好きで大きくしたんじゃ、ない……ですっ」
 勃起を相手に察知されてしまい、由宇の目に悔し涙が滲んだ。桑折の手をはねのけようと両手を振り回すのだが、ひょいひょいと簡単に避けられてしまう。
 万事休す。そんな状況の中、由宇はきりきりと歯がみし、そして呟いていた。
「ご飯、奢ってくれたからって、こんなこと……するなんて」
「昼食とは関係ない。おいしかったね、アワビもフカヒレも」
 なぜ書店で言葉を交わしたあと、急いで逃げなかったのか、と由宇は後悔する。
 フラフラと連れ出されたりしなければ、画集に見とれた感動だけを抱えて、今頃空腹ながら平和で、そして孤独な時間を過ごすことができたはずなのに。
「もう、触らないでください! これ以外のことなら、なんでもするから……働くから」
 半泣きで懇願する由宇の脇腹に乾いたキスを施しながら、桑折はゆったりと微笑む。
「掃除は通いの家政婦さんにお願いしているし、洗濯は出入りの業者に依頼、食事もケータリングと外食で済ませている。庭の手入れは庭師任せだ。君にしてもらうことなど何一つない」
「これ……やだ……っ」
 頬を涙に濡らして身をよじる由宇だが、そのベルトを桑折は一瞬で外して下半身を顕わにしてしまった。唇や乳首同様、薄桃色に染まった屹立が揺れる。
「見るなーっ! 見るなよっ……やめて……ください」
「これみよがしでなくて、上品なサイズだ。うん、素晴らしいね……これならどんなオーナーでも金に糸目をつけずに君を買いたがることだろう。ご期待を裏切ることなく済んでよかった」
「触らないで、お願い……お願い……っ」
 力任せに身体をひねる。一瞬うつぶせになりかけ、熟す前の桃のような尻が剥き出しになる。それをぎゅっと掴まれ、由宇は仰け反った。

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