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愛しい人シリーズ 2

愛しい人を抱きしめて

著者/ イシミ光

イラスト/ 猫柳ゆめこ

タグ: 切ない 幼なじみ 社会人 スーツ 天然 意地っ張り エッチふつう 住み込み

『この匂い、雄って感じで興奮する…』。同棲を始めた時哉と要。しかし一緒に訪れたギャラリーで絵と貝殻を見てから、要の様子がどこかおかしい。それもそのはず、実は貝殻には画家の霊が宿っていて、要にとり憑いていた! 本当の要を取り戻すため、時哉は画家の霊を成仏させようとするが、過去の無念が原因で祓うことができない。画家の霊の心残りとはいったい…!?


「うぇっ!? 何勝手に入って来てんだよ!」
 はっと目を覚ました要が時哉を睨みつける。
「何って、お前今思いっきり寝ていたぞ」
 危ないだろ、と逆に睨みつけながら時哉はばっさばっさと服を脱ぐ。
「な、何してんだよ」
「俺も入る」
「はあ? だったらオレは上がる」
「ダーメ」
 腰を浮かしかけた要の肩を上から押さえつけながら、浴槽と要の間に身体を滑らせた。慌てる要の腰を背後から掴んでそのまま一緒に湯船に浸かる。
「これで安心。さあ、もう寝ていいぞ、俺が見てるから」
 背後から要の身体を抱きしめて、耳裏に鼻先をあてがう。甘いシャンプーの香りに劣情を煽られて、動かす気などなくても腰にまわした手がさわさわと勝手に動いてしまう。
「ちょっと、どこさわってんだよ」
「要の感じるところ」
「さ、さわんな」
 言いながらも、要は時哉にされるままになっていた。白い首筋が赤く色づいているのは、湯船に浸かっているからだけではない。
 時哉の手が要のものを握りしめる。親指の腹で先端をこすりつけ、ゆっくりその手を上下に動かす。
「ん……んぅ」
 要は身体をこわばらせながら、声を漏らさないよう必死に唇を引き結ぶ。背中越しでも我慢している様子が伝わり、その姿にますます時哉は調子づいて手を動かした。
「なんでさわってもいないのに、時哉が硬くしてんだよ」
「あ、バレた?」
「バレるも何も、さっきからずっとオレの腰にあたってる」
「だったらこのまま挿れていい?」
 要が身体をこわばらせる。
「冗談だよ、冗談。風呂ん中で寝るほど疲れてる相手にそんなことはしないから。だから要は安心してこのまま感じて」
 敏感な括れを手指で軽く締め付けて扱く手にわずかに力を入れる。リズム良く動かそうとしたが、なぜか要がくるりと身体を反転させた。
「どうした?」
 頬を紅潮させている要は視線を下げたまま時哉と目を合わせようとしない。代わりに腕を首に巻き付けて時哉に抱きついてきた。
「い、いいよ」
「え?」
「だから、このまま……していい……から」
 耳元で囁かれた言葉の意味を瞬時に理解出来なかった。その間、数秒の沈黙。
「え!? い、いいのか? だって要、疲れているんじゃ――」
「いいって言ったんだからいいんだよ。お、オレだって……したい」
 もう我慢はしなかった。尻を下から持ち上げると要も手伝って腰を浮かす。人差し指を窄まりに這わせて動かすと、あっさり中へ入っていった。指を増やして内壁を引っ掻くように動かすと、もぞもぞと要が腰をくねらす。
「もういいから。だから……早く」

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