9041512

拉致ってラブ!

著者/ 佐伯まお

イラスト/ machi comaki

タグ: コミカル 対立 思い込み やんちゃ 鬼畜 エッチ痛め 凌辱 拉致 監禁

目覚めたら真っ裸で檻の中。「なあ仁…乳首とペニスと、ここ。どこが一番気持ちいいんだ?」って瑛! 冷静に観察レポート書いてんじゃねぇ! インテリ学生の瑛に拉致られたヤンチャな仁。交わらないはずの二人の人生が、密室でおバカな化学反応を起こす!?


「ヘンな触り方……すんなよ」
「どこがどうヘンなんだ?」
「……わかんねえ」
 むず痒さにも似た未知の感覚。それを仁はうまく形容することができない。
 今まで意識したことがない、自分の両胸にあるわずかな突起。
 男の乳首なんぞ盲腸よりいらねえ部品だ、と冗談で笑い飛ばしたこともある。体の裏表は顔と性器があるから見分けがつくし、男には乳首がついてる意味がないと、常日頃から思っていた。
「ん……っ、やめろってば」
「洗っているだけだぞ?」
「だけ、って……うぅ、んっ……くっ」
 それがなぜこんなに……両手でいっぺんに撫でまわされただけで、じんわりととろけそうな気持ちになってしまうのか?
 瑛が後ろから仁の耳に囁いてきた。
「昨夜はいきなり勃起していたのでびっくりしたぞ。かなり感じやすく大量に射精するようだが、身体のどこかに秘密があるのか」
 不思議そうな声を出して、ボディソープでぬるぬるにした手を這わせる。
「スポンジ……、使え、ってば……っ」
「手を使った方が、肌が荒れない」
「んなこと……どうでも……いい、だろ」
 なまじフェラチオを中断されていたからだろうか、瑛の声や手つきにセクシャルな雰囲気を感じ取ってしまう。仁の性器は勢いよく天井を指した。
 当人はそのいきなりな反応に戸惑っているというのに、その部分は血色を増して膨らみ、ぴくんぴくんと揺れているのだった。
 先端に宿った水より濃い雫を、瑛の指が軽く掬った。
「やっ、やめろ、バカ」
「静かに。細かい反応を確認できなくなる」
 押し殺した瑛の声は低く、仁の抵抗を封じる殺気のようなものを孕んでいた。息を呑んで仁は黙り込む。
 反応を確認……また実験だろうか?
 首輪をシャワーフックに繋がれる苦しさを思い出して、仁はぞくっと震えた。
 厳しい声音と裏腹に、瑛の指の動きは繊細だった。。仁の首筋や耳の裏、乳首、脇腹をそうっと静かになぞる。
「肌のきめが細かい……たいした手入れもしていないんだろうに」
 仁のスキンケアに思いを馳せつつ、瑛は壺を撫でる骨董マニアのように、白い裸身を扱う。
 当事者の仁は、陶然として溜息を漏らしつつあった。体から力が抜けて座っていられなくなり、いつしか瑛にもたれかかっていた。
 いつ瑛の気が変わって、また暴君さながらの屈辱を与えてくるかわからない。そんな不安はずっとつきまとっている。
 今全身を弄られているのも、仁の意志を無視したものではあったが……肉体的苦痛を伴うものでないだけマシ、と仁はぼんやりと思う。
 怯える気持ちが強まっているのに、仁の屹立は衰えを知らずに膨らんでいく。気持ちで委縮するのを超える勢いで、瑛が仁の性感帯を探っているからだった。
「もう、そこは……わかっただろ、あんま、触んなって……っ」
「脇腹がいいのか……脚の付け根はどうだ?」
 瑛の手が自分の下腹から股間に向かった時、仁は反射的に腰を跳ね上げそうになる。無意識におねだりをしそうな自分の体を、なんとか制御しようと焦る。
 しかし瑛の手は仁の性器を避け、より奥の方に……尻の間に滑り込んでいった。
「あっ……そこ、ケツメド」
 バカどこ触ってんだ――と怒鳴りつける前に、仁はぎゅっと目を閉じて体を震わせていた。
 ぬるぬるとぬめる指の腹が気持ちよくて、そのまま洗ってもらいたい気分になる。
 知らず知らずのうちに両脚を大きく開き、瑛がより触りやすいように体をずらして……甘ったるい感覚に、敵意が溶かされていく。
「う……うぁっ」
「ここもスベスベなんだな、仁」
 これは責めの序曲か。辱めか。それとも愛撫なのだろうか。戸惑う仁の耳元に瑛がそっと顔を寄せた。
「今、ちょっと窄まったぞ。わかるか?」
 そう声をかけられて、黙ってうなずくしかできない。
 褒められたような気がして、嬉しいような恥ずかしいような、居心地の悪さに仁の頬が熱を持つ。
 ゆっくり周りを撫でまわされてるうちに、瑛の指先が襞の中心で止まった。
「そのまま力を抜いていろ」
 指でこじるように動かされ、仁はびくっと背筋を伸ばした。
「えっ……何すん」
 だよ、を言う前に、瑛の指が仁の中に侵入してきた。静かに、確実に。

この電子書籍もオススメ

トップへ戻る