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気象予報士の恋人

著者/ 藤野一葉

イラスト/ サンバ前川

タグ: シリアス 三角関係 社会人 過去のトラウマ 執着 男前 硬派 エッチふつう 業界

遊ばれ捨てられた失恋を引きずったまま、気象予報士の津重は、収録で知り合った鉄道職員の石動と連絡先を交換する。しかし傷を癒し始めた津重にかつての恋人が、昔ベッドで撮った写真をばら撒くと脅し関係を迫る!? 圧倒的な熱量で綴られる再生のストーリー!


「……俺、男とヤったこと、ないです」
「大して違わないよ。教えてあげる」
 津重は、石動の語尾に被せるようにして言い切ると、シャツを奪い取った。
 上半身裸の石動とベッドに縺れ込んで、津重はその下腹部に跨るようにして繰り返しキスをした。もう舌を入れるような濃いものはしなかったが、石動はいちいち細かく反応した。
 太腿の下の方で膨らんでいく肉の気配がある。
「勃って来たね」
 津重は揶揄するように呟いて、身体の位置をずらした。足の間に座り、ジーンズの前を開ける。
「……なに、するんですか?」
 多少経験はあるのだから、まるっきりわからないわけではないだろうに、石動がいたいけで不安げな口調で訊く。
「咥えてあげるよ」
「そ、そんなのっ」
 津重の言葉に動揺して、石動が飛び起きた。鼻先が触れ合うすれすれの距離まで顔が近づく。
「見てていいよ。どうせヤるなら、ちゃんと気持ちよくならないと」
 津重は軽く唇を重ねて、石動の股間に顔を埋めた。
「や、駄目だって……っ。夏海さん」
 石動は慌てて腰をずらし、後ずさろうとした。津重はすぐに押さえつけて、ベッドに貼りつける。
「夏海さん、ほんと……っ、やめて……」
「……いいから」
 津重は膨張しきった中芯を含み、ゆったりと舌を這わせた。
「……っ……な、つみさん……」
 石動の声が早々に高ぶって震えだす。
 津重は滾って張り詰めた筋を丁寧に舐める。わざとぴちゃぴちゃと音をたてた。
 指先をそっと添えて、擦り上げてやる。
「……ぁあ……っ」
 しなやかな筋肉を巻きつけた身体が小刻みに痙攣する。
「……ん、っ……」
 石動の熱っぽい指先が遠慮がちに津重の髪に触れた。時折、奇妙な力が入る。
 快楽に完全に任せていいのか、まだ拒む部分を残すべきなのか、たぶん躊躇っている。
 それがとても愛おしい。可愛いと思ってしまう。
 津重はびくびくと蠢く石動の中芯を深く咥え込んだ。
 熱を帯びて敏感になった鈴口を押し潰し、粘っこく執拗に舌を動かす。苦味のある液体が口腔に広がる。
「……っ、あ……」
 石動が一際大きく震えた。
 上目使いに見上げてみると、石動は弓なりに仰け反って、今にも泣き出しそうに身を縮めて
いる。
 津重は更に水っぽい音をさせて嬲り続けた。
「だ、だめ……出る……夏、海さ……ッ、放し……っ」
 逐情が近いのか、石動の腰が浮いた。

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