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アイドルシリーズ 2

演技じゃない恋の行方

著者/ 伊勢原ささら

イラスト/ ロッキー

タグ: アイドル シリアス 過去のトラウマ 天才 意地っ張り 黒髪 エッチふつう 業界

国民的アイドルグループBlade16のリーダー・ハルは、負けず嫌いの完璧主義者。役者・神原春樹として映画で新人賞を受賞するが、天才俳優・縁田豹吾とドラマで共演することになり、そのケタ違いの演技力に、プライドをへし折られる。傲慢で排他的、さらに遊び人の縁田に反発しつつも、圧倒的な役者としての魅力に惹かれる春樹だったが、縁田には「共演者を殺した」という噂があり…!?


「あっ、あぁ……! や、やめろって、言ってるじゃないですか……っ」
「おまえがそんな声出すから止まらねぇんだろうが。自業自得だ」
「何、馬鹿言って……」
 中心が熱い。まだ直接触れられてもいないのに、きっとかなりみっともないことになってきているだろう。
 落ち着け、とか、冷静になれ、とか頭の中で叱咤しても、体は言うことを聞いてくれない。縁田にそうやって愛されるのが嬉しくてしょうがないと主張し、胸先も花芯も彼に触れられたくて疼き出してしまっている。
「ひ、ぁっ、何を……っ」
 縁田の体が下の方にずらされていく感触に全身が緊張した。胸への愛撫だけで反り返った中心を、いきなり大きな手で包まれて反射的に腰が浮く。
 首から上でどんなに意地を張っても、快感を素直に表してしまうその部分を縁田にみつめられているのを感じ青くなると同時に、見られることでさらに硬さを増してしまうのが悔しい。
「色も形も完璧だ……。さっきまでは薄かったのが今は綺麗に染まって、たまらなくそそるぞ」
 とんでもない解説をされながら幹にそっと口づけられ、春樹は逃げようと腰を滑らすが頑強な両手でしっかりと押さえつけられてしまう。
「さて、春樹……どうしてほしい?」
 いつものからかい口調で問われ、頬がカッと熱くなった。
 殊勝に『素直になろう』と決意してきたことも忘れて、条件反射的にいつもの調子で言い返してしまいたくなる。
「なんだ、わざわざ言ってあげないとわからないんですか。がっかりさせるなって言いませんでした?」
 縁田が笑い出し、またしてもしまったと思ったがもう遅い。
「そこまで言われたら、ご期待に沿うように俺もがんばらないとな」
 低い声で挑むように言われ心臓がドキドキと不安を訴えはじめるが、素直に可愛く『もっと触って』などと言ってやるくらいなら舌を噛んだ方がましだ。
 意地を張ったし返しか、縁田はわざとポイントをずらし、楽しむように幹をゆるゆると擦り上げている。たまに双珠を手のひらで優しく弄ばれて、もどかしい感触に春樹は必死で耐える。
「あ……は、ぁ……」
 焦らしに焦らした前戯の末に、先端を生温かいもので包まれたときには、思わず喉の奥から声が漏れてしまった。舌で窪みをくすぐられ、零れる蜜を絞り上げられ飲み込まれて目の奥がチカチカしてくる。全身にぴりぴり痛みが走るほどの快感に、春樹は妙な声が出ないように唇を噛み締め、両手で顔を覆った。
 口淫されるのは初めてではない。だが、縁田は上手い。専門クラブのプロにも劣らないそのテクを今まで誰に使ってたんだと思うと、今さらのように嫉妬心が湧き上がる。
「心配するな。こんなふうに丁寧にしてやりたいと思ったのは、おまえだけだ」
 心を読まれたように少し笑った声で言われ、みっともない内面がどうしてこう彼にはだだ漏れになってしまうのかと本気で泣きたくなる。
「し、心配なんかしてません……っ。もう、いいでしょ? ちょっと、しつこい……」
「いいとは? もういきたいってことか?」
「違っ、もう、やめて……っ」
「ここまできて、やめてやれるか」
 縁田は春樹が意地を張るほど面白がり、執拗な愛撫を続ける。熱い口腔に根元まで含まれ、吸い上げられるように上顎で扱かれて我慢できなくなってくる。
 体はすぐにでも昇り詰めたいのに、心は悔しいからいきたくない。
 そんな春樹を翻弄するように、縁田は春樹がいきかけると動きを止め、憎らしいくらいじりじりと追い上げていく。
「春樹、まだいくなよ。もっと感じろ」
 朦朧としてくる意識の中で、中心を弄ばれながら、いつのまにか脚を開かされ後ろの蕾を指先で撫でられているのに気づいていたが、もう抵抗する気力もなかった。
 指は春樹の零す蜜を掬い取りながら蕾に丹念に塗りこめ、浅く入り込んでは中をくすぐってくる。違和感はあるが不快ではない。
 その指が今度はぴんと勃ち上がった胸の先に戻り、ギュッと強めに摘んできた。
「あ、……あぁ、も……縁田さん……っ」
「名前で呼べ」
『俺に命令するな』といつもの春樹なら眦をつり上げるところだが、気持ちよすぎて思考が混濁し、どうでもよくなってしまっている。逆に縁田に命令口調で何か言われると胸がときめいてしまうのだから、かなりの致命傷だ。
「豹吾……っ」
 悔しいから呼び捨てにしてやった。
 なんでもいいから、もう焦らさないでほしい。体は熱しすぎて爆発寸前だ。
「そうだ」
 大きな手に優しく腰を撫でられることすらたまらない。
「はやく、いかせて……っ」
 たまらず零れてしまった小さな喘ぎに、縁田は嬉しそうにクスクスと笑った。
「やっと素直に言えたな。ご褒美だ」

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