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白衣の頂シリーズ 1

白衣の頂

著者/ 立花つづく

イラスト/ いさか十五郎

タグ: シリアス 復讐 社会人 義兄弟 御曹司 白衣 黒髪 エッチふつう 上流階級 住み込み

本家に復讐してやる――。二世紀以上続く医者の一族、八津葉家。過去の冤罪で本家を追われた分家の計都は、一族を乗っ取るためエリート医師として研鑽し本家の養子に入る。「計都はこっちのほうがいいのかな?」普段は穏やかな本家の跡取り息子・静の指が、触診するように計都の後孔を探る。そして旧家のしきたりに絡め取られ、またしても起こる冤罪の罠。果たして静は敵か味方か? 白衣の頂を目指し、男たちの運命が交錯する!


「止めて、く、ださい! ……兄さんっ」
 撫でていた手が、計都の頭の後を捕らえる。静の胸に顔を押しつけた形で、横抱きにされた。
 とくとくと、心臓の音が聞こえてくる。黒髪が視界にはいると、吐息がかかる。
「止めない」
 反対の手でまた撫でられて、それは寝間着の胸元をかいくぐった。ぞくぞくする感覚が全身に行きわたる。首筋よりも胸や肩のほうがもっと――それが強くなるのを知った。
「計都が気持ちよさそうだから、止めたくない」
 静の愛撫はゆっくりすぎる。だからいっそう、刻みこまれる。
「気持ちよく……ない」
 どうしてか、身体が抗えないので言葉でつっぱった。振りほどこうと思えば出来るはずなのに ――月見台の夜のように、やはり逆らえない。
「嘘つき計都」
 光を吸いこむ黒い目が、少しだけ細められてこちらを見ている。
「それともわからない? 自分で触ってごらん」
 火傷を気遣ってか左手をやさしく取られた。身体の中心に置かれる。
 ――まさか。
 男なら、身体の変化は快感の証拠だ。寝間着の布越しでもわかる。
 欲が少ないほうだ、といままで計都は思っていた。女性と関係をもつときは、欲を引きずり出す気分があった。なのに静に撫でられただけで――。
「…あっ…」
 喉からちいさく呻きがもれてしまった。胸の突起の上で円を描かれたのだ。
「ね?」
「あっ…あ……あっ」
 くるり、と何度も回されるとまた呻いてしまう。自分自身がさらに嵩を増す。続けてはいけない。どうにかなってしまう。
「わかったら、手をどけて?」
「……離して――ください」
「全部すむまで、駄目」
 ――静は計都を達かせる気でいる――。
「静兄さん、離して――」
 呻きが喘ぎにとって替わる。
 下着のなかに潜りこんで来た手の平が、とうとう計都を包む。扱くのではなく、包んだ指を動かされる。時間をかけて。
「…離して、離して――出るから――」

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