9041517

裁きの籠の鳥

著者/ 立花つづく

イラスト/ 鈴本廃

タグ: 切ない 思い込み 社会人 過去のトラウマ スーツ 健気 意地っ張り 童貞 黒髪 エッチふつう 弁護士 法廷

常勝無敗の弁護士・白夜には誰にも話せない秘密があった。助手の秋常に心を開き始めた白夜だったが、夕暮れ時に過去のトラウマが蘇る。罪に囚えられ裁かれることを望む白夜を、秋常は救えるのか!? 裁判後、逆恨みした訴訟相手に襲撃され、絶体絶命のピンチ!


 白夜の呻きは無視された。唇を捕らえられたまま、黒いスーツの上着を強く引っ張られ開かれた。黒のボタンがいくつもはじけ飛ぶ。シャツは力任せのまま引き裂かれるような音をたてて、前を取り払われる。首に黒のネクタイだけを残した白夜の白い裸体が闇の中に浮かび上がる。
 秋常の琥珀の両眼がスッと細められた。
「僕は本気です。覚悟してください」
 首に残る黒い白夜のネクタイを、秋常が器用に白い歯で解き、そのまま首筋を吸われた。小さな痛みとともにそれは跡を残す。
 乾いた手のひらが裂かれたシャツの間から肌を撫でてくる。それは荒々しく、愛撫というより白夜の存在を秋常が確認している仕草に思えた。
「止め、触らないでくれ、身体に、触らないっ、で……」
「聞きません」
「わたしなどに触ったら、君の手が汚れ、る」
「聞こえません」
 秋常の形のよい長い指が肩や身体の輪郭をなぞるあいだに、唇が胸の桜色の突起に移り舌で弄ばれた。
 あろうことか、歯でカリッとかみつかれる。痛い、と訴えてはみるが、秋常は取りあってはくれない。
 肌に触れられることさえ初めてなのに。今度はベルトに秋常の手が掛かる。かちゃ、と外される音に白夜は反射的に足で秋常を押しかえそうとした。じたばたと今更ながらにもがく。しかし、秋常に難なく右足を捕まえられた。
「あんまり暴れると、足、折りますよ」
 秋常の力が強いことはわかっていた。けれど、こんなに圧倒的に差があるなんて。
 秋常がもう少し手に力をこめれば、白夜の足などきっと小枝のように折れる。白夜は抵抗を止めた。
 秋常が白夜の黒い靴を投げ捨て、スラックスを下着ごと引き剥がす。
 陽にあたっていないやはり白い足に、またも荒々しい確認作業をされる。足首から太腿へ、膝裏から内腿へ、何度も擦られる。
 自分もスラックスの前をくつろげた秋常に白夜は、ぐい、と強い力で両足を左右に割り広げられた。個人的な部分まですべて秋常の前に晒される。秋常の視線が観察するように隅から隅まで舐め尽くすのがわかる。
「こ……んなのは」
「……そう、こんな姿の先生がここにいるんです。本当ならもっといろいろなことを白夜先生にしたい。でも、今夜は酷くするのが目的なので」
 秋常は長い人差し指と中指をぴちゃり、と舐める。
 いつもは好きで堪らない指が凶暴に見えた。
 そして白夜の後孔の襞に伸ばされる。ぐるり、と一度小さく円を描いてなぞられると指の先を窄まりに差しこまれた。
 まず一本が。襞を挟んで添えられた二本目で。ぐにぐにと揉みしだかれる。白夜にはその淫猥な音さえ聞こえてきそうな気がする。
「初めてでしょうから、もっときちんと慣れさせてあげたいんですが……僕に余裕がありません。それに早くしないと先生がまた逃げてしまいます」
 指にかわって、後ろに先走りに濡れた熱く硬いものが押し当てられた。これは―――秋常?
「……せめて力を抜いていて下さい。始めますよ?」
「ア……」
 圧迫感。そして。
「ゥア……あ、アア―――――――――!!」
 白夜の絶叫が響きわたる。秋常に一気に貫かれたのだ。

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