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闇夜の傀儡師 シリーズ 1

闇夜の傀儡師・夜叉丸妖談

血抜きの骸

著者/ 遠谷稔子

イラスト/ kuren

タグ: ミステリー 和物 妖かし オレ様 和服 意地っ張り 武士 エッチ濃いめ 京都 鎌倉時代

鎌倉時代、京都の六波羅探題に勤める北条春時は、傀儡師・夜叉丸とともに、霊鬼によって全身の血が抜かれた死体の謎を追う。ある貴族の館に招かれた春時は、立ち籠める伽羅の香に意識が朦朧として袴を解かれてしまう。巧みな指先に触れられた春時は思わず…!?


「いや、お前に出会えなければ、私は今でも悔い悩みつづけていた……」
 春時はそこで手を伸ばし、夜叉丸の頬に触れた。
 夜叉丸がその手を引き寄せる。今度は抗ったりはしなかった。広い胸の中に顔をうずめて、両手を相手の背中にまわしてしがみついた。
「やっぱりやるんだな」
「うるさい。黙れ」
 口を尖らせ、春時が睨みつけると、夜叉丸の手が顎にかかって、その顔を上向かせた。唇と唇が触れて、舌先が割り込んできた。
「……ん……」
 ぴちゃぴちゃと音を立てながら、舌と舌とがからみ合った。。溢れ上がった唾液が、口端からつぅーっと垂れた。
 夜叉丸の腕に押されるまま、春時は板間に倒れ込んだ。
 素早い手がもぐり込んできて、直垂も袴もはがされていく。
「…あっ…」
 生白い肌があらわになるのに、春時は両目をきつく閉じた。
「春時、目を開けろ」
 すっかり癖になっているのを、たしなめられる。瞼を上げると、夜叉丸もまた肌をあますところなくさらしていた。
 無駄のない筋肉がついた、しっかりとした体つきだ。日にほどよく焼けた肌である。
 そのよく張った胸や割れた腹を見ると、春時は男として引け目のようなものをいつも感じる。
(なのに……)
 同時に、くらくらとするほどの眩暈をおぼえる。
 そのたくましい腕で、骨が折れるほどきつく抱きしめられたいと、思っている自分がいる。
 仰向けになった春時に、夜叉丸が覆いかぶさり、手が下半身へと伸びる。
「う……ん」
 とらえられた中心は熱を持って、もう半分ほども勃ち上がっていた。したり顔の相手に見下ろされて、春時の頬がカッと燃えた。
「青くなったり赤くなったり、忙しい奴だな。何も考えるな。感じてればいいんだ」
 夜叉丸の長い髪が、春時の腹のあたりをくすぐった。両手を内股にかけられ、左右に大きく広げられる。
「ああ…っ…」
 ぬめった口の中に丸ごと呑み込まれて、春時は首をのけぞらせた。
 夜叉丸がきつく吸い上げると、一物は一段と堅さを増した。
 むき出しになった雁首の先が喉奥に当たる。柔らかな粘膜に、まわしながら擦りつけられて、悶絶するほどの快美が走った。
「……んんっ…、い…っ」
 大股を広げながら、春時は相手の髪の中に指を差し入れ、頭を両手で押さえ込んでいた。
 くくくっ―――。
 と、その時、くぐもったような笑い声が耳元に響いた。
(ああ……また)
 春時はかぶりを振って、声を遠ざけようとした。
 根元をぐっと握られながら、雁首を舌全体でぐりぐりと舐めまわされ、意識が朦朧としてくる。
「ふっ……、うう……」
 裂け目から、先走りの汁がひっきりなしに溢れる。尖らせた舌先で、つうっと舐め取られて、春時は今にも極めそうになった。
「イきたいんだろ。出せよ」

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